【2026年8月18日更新】令和8年度最低賃金 大阪は1,231円で確定|関西4府県・全国47都道府県の答申状況まとめ

大阪府の令和8年度(2026年度)最低賃金は、54円引き上げの1,231円で答申が確定しました(10月1日発効予定)。 兵庫県・和歌山県もすでに答申済みですが、京都府は本記事執筆時点(2026年8月18日)でまだ答申が出ていません。

7月に公表された「目安」の段階から一歩進み、2026年8月18日時点で全国47都道府県のうち28都道府県で答申が確定しています。しかし、目安どおりの金額をそのまま「確定額」として掲載しているサイトも見受けられるため、注意が必要です。

本記事では、大阪を拠点に関西圏の企業を数多くご支援する大阪綜合労務管理事務所が、目安と確定額を明確に分けたうえで、大阪・京都・兵庫・和歌山を中心とした最新の答申状況を解説します。

目次

【要注意】「目安」=「確定額」ではありません

7月28日に中央最低賃金審議会が示したのは、あくまで都道府県ごとの引き上げ「目安」です。

ランク引き上げ額の目安主な対象
Aランク54円埼玉・千葉・東京・神奈川・愛知・大阪
Bランク56円北海道・宮城・京都・兵庫・和歌山・広島・福岡など28道府県
Cランク56円青森・秋田・高知・熊本・沖縄など13県

目安どおりに進めば全国加重平均は1,176円(引き上げ額55円、引き上げ率4.9%)となる見込みでしたが、実際の確定額は各都道府県の地方最低賃金審議会が個別に審議して決定するため、目安どおりにならないケースも珍しくありません。

実際、答申が出そろった都道府県の中には、目安を上回る結果になったところが複数あります。

  • 埼玉・千葉・愛知:目安54円 → 答申55円
  • 宮城・鳥取:目安56円 → 答申60円
  • 島根:目安56円 → 答申59円

つまり、目安の数字をそのまま都道府県別の一覧として掲載している情報は、答申前の推計値である可能性があるということです。最新情報を確認する際は、「目安の段階」なのか「答申が出た確定額」なのかを必ず見極めましょう。

令和8年度 都道府県別 最低賃金一覧(2026年8月18日時点)

「答申済」は各地方最低賃金審議会が答申した金額(正式な改正決定・官報公示前の段階)、「答申待ち」の都道府県は2025年度の金額が引き続き適用されています。

都道府県2025年度額2026年度答申額引上額発効予定日状況
北海道1,075円1,131円+56円10月1日答申済
青森県1,029円答申待ち
岩手県1,031円答申待ち
宮城県1,038円1,098円+60円10月1日答申済
秋田県1,031円答申待ち
山形県1,032円答申待ち
福島県1,033円答申待ち
茨城県1,074円答申待ち
栃木県1,068円1,125円+57円10月1日答申済
群馬県1,063円1,120円+57円10月3日答申済
埼玉県1,141円1,196円+55円10月1日答申済
千葉県1,140円1,195円+55円10月1日答申済
東京都1,226円1,280円+54円10月1日答申済
神奈川県1,225円1,279円+54円10月1日答申済
新潟県1,050円1,108円+58円10月1日答申済
富山県1,062円1,119円+57円10月1日答申済
石川県1,054円1,113円+59円10月3日答申済
福井県1,053円1,112円+59円10月4日(予定)答申済
山梨県1,052円答申待ち
長野県1,061円1,117円+56円10月2日答申済
岐阜県1,065円1,121円+56円10月1日答申済
静岡県1,097円1,154円+57円10月15日答申済
愛知県1,140円1,195円+55円10月1日答申済
三重県1,087円1,143円+56円10月1日答申済
滋賀県1,080円1,136円+56円10月3日答申済
京都府1,122円未答申答申待ち
大阪府1,177円1,231円+54円10月1日答申済
兵庫県1,116円1,172円+56円10月1日答申済
奈良県1,051円1,107円+56円10月4日(予定)答申済
和歌山県1,045円1,101円+56円10月3日答申済
鳥取県1,030円1,090円+60円10月3日(予定)答申済
島根県1,033円1,092円+59円10月10日答申済
岡山県1,047円1,104円+57円10月2日答申済
広島県1,085円答申待ち
山口県1,043円1,101円+58円10月8日答申済
徳島県1,046円答申待ち
香川県1,036円1,092円+56円10月1日(予定)答申済
愛媛県1,033円答申待ち
高知県1,023円答申待ち
福岡県1,057円1,114円+57円10月4日答申済
佐賀県1,030円答申待ち
長崎県1,031円答申待ち
熊本県1,034円答申待ち
大分県1,035円答申待ち
宮崎県1,023円答申待ち
鹿児島県1,026円答申待ち
沖縄県1,023円答申待ち

※京都府は本記事執筆時点でまだ答申が出ていません。「56円引き上げで1,178円になる」という数字を見かけることがありますが、これは目安をそのまま当てはめた仮の推計値であり、正式な答申額ではありませんのでご注意ください。

関西圏(大阪・京都・兵庫・和歌山)の状況

近畿の主要4府県について、答申状況を個別に見ておきましょう。

  • 大阪府:Aランクに区分され、目安どおり54円の引き上げで1,231円に確定。関西圏では最も高い水準です。10月1日発効予定。
  • 兵庫県:Bランクの目安どおり56円引き上げの1,172円で答申済み。10月1日発効予定。
  • 和歌山県:兵庫県と同じくBランクで、目安どおり56円引き上げの1,101円。10月3日発効予定。
  • 京都府:Bランクに区分されていますが、本記事執筆時点ではまだ答申が出ていません。近畿では唯一、審議が続いている状況です。

大阪府がAランク、京都府・兵庫県・和歌山県がBランクに区分されているのは、賃金水準や物価、雇用情勢といった経済実態の違いによるものです。大阪府は東京都・愛知県などと並ぶ都市部型の区分とされている一方、京都府・兵庫県・和歌山県はそれに次ぐ区分に位置づけられています。

複数の府県に事業所を持つ企業は、府県ごとに異なる金額・発効日が適用される点に注意が必要です。特に京都府は答申が遅れているため、答申が出た段階で改めて確認する必要があります。

なぜ今年度も引き上げが続くのか

中央最低賃金審議会の公益委員見解では、主に次の3つの観点から今年度の目安が検討されています。

  1. 労働者の生計費:食料品を中心とした物価上昇は続いているものの、上昇率は前年より鈍化傾向にあります。
  2. 賃金の動向:春季労使交渉(春闘)の賃上げ率は全体で5%台、中小企業でも4%台後半と高水準が続いています。
  3. 企業の賃金支払能力:利益率や付加価値額は改善傾向にある一方、価格転嫁が十分に進んでいない企業や倒産件数の増加も指摘されています。

つまり、「物価上昇と賃上げの流れは続くが、中小企業・小規模事業者の対応力には差がある」というのが、今年度の目安の前提となる認識です。

最低賃金に近い水準で働く労働者は、パート・アルバイトの女性が中心で、宿泊業・飲食サービス業、生活関連サービス業・娯楽業、卸売業・小売業といった業種で影響を受ける割合が高い傾向にあります。労務費の価格転嫁が原材料費に比べて進みにくい実態もあり、これらの業種を中心に対応の重要性が増しています。

事業主が今から準備しておきたいこと

  • 現在の賃金分布の確認:パート・アルバイトを含め、時給が新しい最低賃金額を下回る従業員がいないかを、事業所単位で確認しましょう。
  • 賃金表・等級制度の見直し:最低賃金の引き上げにより、新人と中堅社員の賃金差が縮まる「賃金の逆転現象」が起こりやすくなります。制度全体のバランスを見直す視点が必要です。
  • 助成金の活用検討:業務改善助成金など、生産性向上とあわせた賃上げを支援する制度の活用を検討しましょう。
  • 価格転嫁・取引条件の見直し:労務費上昇分を踏まえた取引先との価格交渉も重要な対応の一つです。
  • 複数府県に事業所がある企業は特に注意:府県ごとに金額・発効日が異なるため、拠点ごとの管理が欠かせません。

これらの対応は、自社だけで判断するには専門的な知識が必要な領域も多く含まれます。賃金制度の見直しや助成金申請などは、社会保険労務士に相談しながら進めることでリスクを抑えることができます。

まとめ

  • 令和8年度の最低賃金は、2026年8月18日時点で28都道府県が答申済み、19県が答申待ち
  • 目安(Aランク54円・B/Cランク56円)を上回る答申も相次いでおり、「目安=確定額」ではない点に注意が必要
  • 大阪府は1,231円、兵庫県は1,172円、和歌山県は1,101円で答申済み。京都府はまだ審議が続いている
  • 正式な金額は、答申後の改正決定・官報公示を経て確定する

最低賃金の改定は、単に時給を上げるだけでなく、賃金制度全体や採用競争力にも影響する重要なテーマです。大阪綜合労務管理事務所では、大阪を拠点に京都・兵庫・和歌山の企業様も含め、最低賃金改定に対応した賃金制度の見直しや助成金申請サポートなど、労務管理全般をワンストップでご支援しています。対応にご不安がある場合は、お気軽にご相談ください。


よくある質問(Q&A)

Q. 大阪府の令和8年度最低賃金はいくらですか? A. 2026年8月18日時点で、大阪府は54円引き上げの1,231円で答申が確定しています(10月1日発効予定)。

Q. 京都府の最低賃金はまだ決まっていないのですか? A. はい。京都府は本記事執筆時点(2026年8月18日)でまだ地方最低賃金審議会の答申が出ておらず、近畿では唯一審議が続いている状況です。答申が出次第、本記事を更新します。

Q. 「目安」と「答申額(確定額)」は何が違うのですか? A. 「目安」は中央最低賃金審議会が7月に示す全国共通の参考値です。実際の金額は各都道府県の地方最低賃金審議会が地域の実態を踏まえて個別に審議し、目安を上回る形で答申されるケースも少なくありません。

Q. 最低賃金はいつから適用されますか? A. 都道府県ごとに発効日は異なりますが、多くの地域で10月1日前後の発効が予定されています。正式な発効日は答申・官報公示によって確定します。


大阪綜合労務管理事務所について 大阪を拠点に、京都・兵庫・和歌山の企業様も含め、関西圏の中小企業を中心に、就業規則の作成・見直し、賃金制度設計、社会保険手続き、助成金申請など、労務管理に関する幅広いご相談に対応しています。最低賃金改定への対応など、労務に関するお悩みはお気軽にお問い合わせください。

(出典:厚生労働省「令和8年度地域別最低賃金額改定の目安について」令和8年7月28日公表、各都道府県労働局公表資料。本記事の内容は2026年8月18日時点の情報に基づいています。答申状況は今後も更新される可能性がありますので、正確な金額については厚生労働省・各都道府県労働局の公式発表をご確認ください。)

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