【2026年9月4日更新】令和8年度最低賃金、全国47都道府県すべて確定|大阪1,231円・関西4府県の最新額まとめ

2026年9月3日、沖縄県の答申(63円引き上げの1,086円)をもって、令和8年度(2026年度)の地域別最低賃金は全国47都道府県すべてで答申が出そろいました。 大阪府は54円引き上げの1,231円、京都府は目安を上回る58円引き上げの1,180円で、いずれも答申済みです。

7月に公表された「目安」の段階から約1カ月半、各都道府県の地方最低賃金審議会での審議を経て、全国の金額が確定した形です。ただし、目安どおりの金額をそのまま「確定額」として掲載したままの情報も見受けられるため、最新の答申額かどうかの確認が引き続き重要です。

本記事では、大阪を拠点に関西圏の企業を数多くご支援する大阪綜合労務管理事務所が、全国47都道府県の最新の答申額を一覧化したうえで、大阪・京都・兵庫・和歌山・滋賀・奈良を中心とした関西圏の状況を解説します。

目次

【要注意】「目安」=「確定額」ではありません

7月28日に中央最低賃金審議会が示したのは、あくまで都道府県ごとの引き上げ「目安」でした。

ランク引き上げ額の目安主な対象
Aランク54円埼玉・千葉・東京・神奈川・愛知・大阪
Bランク56円北海道・宮城・京都・兵庫・和歌山・広島・福岡など28道府県
Cランク56円青森・秋田・高知・熊本・沖縄など13県

目安どおりに進めば全国加重平均は1,176円(引き上げ額55円、引き上げ率4.9%)となる見込みでしたが、実際に答申が出そろってみると、多くの都道府県で目安を上回る引き上げとなりました。

代表的な例を挙げると次のとおりです。

  • 佐賀県:目安56円 → 答申65円(今年度、最も大きな上乗せ幅)
  • 鹿児島県:目安56円 → 答申64円
  • 高知県・沖縄県:目安56円 → 答申63円
  • 茨城県・宮崎県:目安56円 → 答申62円
  • 京都府:目安56円 → 答申58円
  • 埼玉・千葉・愛知:目安54円 → 答申55円

このように、目安を1〜9円上回る答申が全国的に相次いだのが、今年度の大きな特徴です。目安の数字をそのまま都道府県別の一覧として掲載している情報は、答申前の推計値のまま更新されていない可能性があるため、最新の答申額かどうかを必ず確認しましょう。

令和8年度 都道府県別 最低賃金一覧(2026年9月3日時点・全都道府県答申済)

以下は各地方最低賃金審議会が答申した金額です(正式な改正決定・官報公示前の段階)。

都道府県2025年度額2026年度答申額引上額発効予定日状況
北海道1,075円1,131円+56円10月1日答申済
青森県1,029円1,090円+61円10月29日答申済
岩手県1,031円1,090円+59円12月1日答申済
宮城県1,038円1,098円+60円10月1日答申済
秋田県1,031円1,090円+60円10月14日答申済
山形県1,032円1,092円+60円10月30日答申済
福島県1,033円1,094円+61円10月16日答申済
茨城県1,074円1,136円+62円10月18日答申済
栃木県1,068円1,125円+57円10月1日答申済
群馬県1,063円1,120円+57円10月3日答申済
埼玉県1,141円1,196円+55円10月1日答申済
千葉県1,140円1,195円+55円10月1日答申済
東京都1,226円1,280円+54円10月1日答申済
神奈川県1,225円1,279円+54円10月1日答申済
新潟県1,050円1,108円+58円10月1日答申済
富山県1,062円1,119円+57円10月1日答申済
石川県1,054円1,113円+59円10月3日答申済
福井県1,053円1,112円+59円10月4日答申済
山梨県1,052円1,113円+56円11月1日答申済
長野県1,061円1,117円+56円10月2日答申済
岐阜県1,065円1,121円+56円10月1日答申済
静岡県1,097円1,154円+57円10月15日答申済
愛知県1,140円1,195円+55円10月1日答申済
三重県1,087円1,143円+56円10月1日答申済
滋賀県1,080円1,136円+56円10月3日答申済
京都府1,122円1,180円+58円11月16日答申済
大阪府1,177円1,231円+54円10月1日答申済
兵庫県1,116円1,172円+56円10月1日答申済
奈良県1,051円1,107円+56円10月4日答申済
和歌山県1,045円1,101円+56円10月3日答申済
鳥取県1,030円1,090円+60円10月3日答申済
島根県1,033円1,092円+59円10月10日答申済
岡山県1,047円1,104円+57円10月2日答申済
広島県1,085円1,141円+56円10月11日答申済
山口県1,043円1,101円+58円10月8日答申済
徳島県1,046円1,103円+57円11月1日答申済
香川県1,036円1,092円+56円10月1日答申済
愛媛県1,033円1,093円+60円11月1日答申済
高知県1,023円1086円+63円10月29日答申済
福岡県1,057円1,114円+57円10月4日答申済
佐賀県1,030円1,095円+65円11月15日答申済
長崎県1,031円1,087円+56円11月2日答申済
熊本県1,034円1,092円+56円12月1日答申済
大分県1,035円1,096円+61円11月1日答申済
宮崎県1,023円1,085円+62円10月24日答申済
鹿児島県1,026円1,090円+64円10月25日答申済
沖縄県1,023円1,086円+63円12月2日答申済

※上記はすべて地方最低賃金審議会の「答申額」です。今後、異議申出等の手続きを経て、各都道府県労働局長が最低賃金額および発効日を正式に決定・官報公示します。通常は答申額どおりに決定されますが、正式決定前の情報である点はご留意ください。

関西圏(大阪・京都・兵庫・和歌山・滋賀・奈良)の状況

近畿の主要府県について、確定した答申状況を個別に見ておきましょう。

  • 大阪府:Aランクに区分され、目安どおり54円の引き上げで1,231円に確定。関西圏では最も高い水準です。10月1日発効予定。
  • 兵庫県:Bランクの目安どおり56円引き上げの1,172円で答申済み。10月1日発効予定。
  • 和歌山県:兵庫県と同じくBランクで、目安どおり56円引き上げの1,101円。10月3日発効予定。
  • 京都府:Bランクですが、目安(56円)を2円上回る58円引き上げの1,180円で答申。関西圏の中では発効日が最も遅く、11月16日発効予定です。
  • 滋賀県・奈良県:いずれもBランクの目安どおり56円引き上げで、滋賀県1,136円、奈良県1,107円。

大阪府がAランク、京都府・兵庫県・和歌山県・滋賀県・奈良県がBランクに区分されているのは、賃金水準や物価、雇用情勢といった経済実態の違いによるものです。大阪府は東京都・愛知県などと並ぶ都市部型の区分とされている一方、その他の関西府県はそれに次ぐ区分に位置づけられています。

複数の府県に事業所を持つ企業は、府県ごとに金額だけでなく発効日も異なる点に特に注意が必要です。 大阪・兵庫・和歌山・滋賀は10月1日〜3日に発効する一方、京都府は11月16日発効と、関西圏の中でも1カ月半ほどのズレがあります。拠点ごとに適用開始日を管理することが欠かせません。

なぜ今年度も引き上げが続くのか

中中央最低賃金審議会の公益委員見解では、主に次の3つの観点から今年度の目安が検討されています。

  1. 労働者の生計費:食料品を中心とした物価上昇は続いているものの、上昇率は前年より鈍化傾向にあります。
  2. 賃金の動向:春季労使交渉(春闘)の賃上げ率は全体で5%台、中小企業でも4%台後半と高水準が続いています。
  3. 企業の賃金支払能力:利益率や付加価値額は改善傾向にある一方、価格転嫁が十分に進んでいない企業や倒産件数の増加も指摘されています。

つまり、「物価上昇と賃上げの流れは続くが、中小企業・小規模事業者の対応力には差がある」というのが、今年度の目安の前提となる認識でした。実際の答申結果を見ると、多くの都道府県がこの目安をさらに上回る引き上げに踏み切っており、想定以上に高水準の改定となった年度だったといえます。

最低賃金に近い水準で働く労働者は、パート・アルバイトの女性が中心で、宿泊業・飲食サービス業、生活関連サービス業・娯楽業、卸売業・小売業といった業種で影響を受ける割合が高い傾向にあります。労務費の価格転嫁が原材料費に比べて進みにくい実態もあり、これらの業種を中心に対応の重要性が増しています。

事業主が今から準備しておきたいこと

  • 現在の賃金分布の確認:パート・アルバイトを含め、時給が新しい最低賃金額を下回る従業員がいないかを、事業所単位で確認しましょう。
  • 賃金表・等級制度の見直し:最低賃金の引き上げにより、新人と中堅社員の賃金差が縮まる「賃金の逆転現象」が起こりやすくなります。制度全体のバランスを見直す視点が必要です。
  • 助成金の活用検討:業務改善助成金など、生産性向上とあわせた賃上げを支援する制度の活用を検討しましょう。
  • 価格転嫁・取引条件の見直し:労務費上昇分を踏まえた取引先との価格交渉も重要な対応の一つです。
  • 複数府県に事業所がある企業は特に注意:関西圏だけでも発効日が10月1日〜11月16日まで幅があるため、拠点ごとの管理が欠かせません。
  • これらの対応は、自社だけで判断するには専門的な知識が必要な領域も多く含まれます。賃金制度の見直しや助成金申請などは、社会保険労務士に相談しながら進めることでリスクを抑えることができます。
  • 複数府県に事業所がある企業は特に注意:府県ごとに金額・発効日が異なるため、拠点ごとの管理が欠かせません。

これらの対応は、自社だけで判断するには専門的な知識が必要な領域も多く含まれます。賃金制度の見直しや助成金申請などは、社会保険労務士に相談しながら進めることでリスクを抑えることができます。

まとめ

  • 令和8年度の最低賃金は、2026年9月3日の沖縄県の答申(1,086円)をもって全国47都道府県すべてで確定
  • 目安(Aランク54円・B/Cランク56円)を上回る答申が全国的に相次ぎ、佐賀県の65円が最大の上乗せ幅
  • 大阪府は1,231円、京都府は1,180円、兵庫県は1,172円、和歌山県は1,101円、滋賀県は1,136円、奈良県は1,107円で答申済み
  • 関西圏内でも発効日は10月1日〜11月16日と幅があり、拠点ごとの管理が重要
  • 上記はいずれも「答申額」であり、正式な最低賃金額は今後の改正決定・官報公示を経て確定する

最低賃金の改定は、単に時給を上げるだけでなく、賃金制度全体や採用競争力にも影響する重要なテーマです。大阪綜合労務管理事務所では、大阪を拠点に京都・兵庫・和歌山・滋賀・奈良の企業様も含め、最低賃金改定に対応した賃金制度の見直しや助成金申請サポートなど、労務管理全般をワンストップでご支援しています。対応にご不安がある場合は、お気軽にご相談ください。

よくある質問(Q&A)

Q. 大阪府の令和8年度最低賃金はいくらですか?
A. 54円引き上げの1,231円で答申が確定しています(10月1日発効予定)

Q. 全国すべての都道府県の最低賃金は決まりましたか?
A. はい。2026年9月3日、最後まで審議が続いていた沖縄県が63円引き上げの1,086円で答申したことにより、全国47都道府県すべてで答申が出そろいました。

Q. 「目安」と「答申額(確定額)」は何が違うのですか?
A. 「目安」は中央最低賃金審議会が7月に示す全国共通の参考値です。実際の金額は各都道府県の地方最低賃金審議会が地域の実態を踏まえて個別に審議し、今年度は佐賀県の65円引き上げをはじめ、目安を上回る形で答申されるケースが全国的に多く見られました。

Q. 最低賃金はいつから適用されますか?
A. 都道府県ごとに発効日は異なります。多くの地域で10月1日前後の発効が予定されている一方、京都府(11月16日)や岩手県・熊本県(12月1日)、沖縄県(12月2日)のように発効が遅い地域もあります。正式な発効日は答申・官報公示によって確定します。


大阪綜合労務管理事務所について
大阪を拠点に、京都・兵庫・奈良・和歌山・滋賀の企業様も含め、関西圏の中小企業を中心に、就業規則の作成・見直し、賃金制度設計、社会保険手続き、助成金申請など、労務管理に関する幅広いご相談に対応しています。最低賃金改定への対応など、労務に関するお悩みはお気軽にお問い合わせください。

(出典:厚生労働省「令和8年度地域別最低賃金額改定の目安について」令和8年7月28日公表、各都道府県労働局公表資料。本記事の内容は2026年9月3日時点の情報に基づいています。正確な金額については厚生労働省・各都道府県労働局の公式発表をご確認ください。)

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