2025年新入社員初任給調査結果の解説(社労士目線)

2025年新入社員の初任給はどう変わった?大阪・吹田市の社労士が地域企業向けに解説!

2025年5月1日、一般財団法人労務行政研究所から「2025年度 新入社員の初任給調査」が発表されました。
今回の調査では、東証プライム上場企業1586社のうち、回答した企業197社のデータをもとに、企業の採用戦略に直結する最新動向が明らかになっています。
大阪府吹田市を拠点に、大阪市、豊中市、茨木市、高槻市、摂津市など北摂地域を中心に人事労務コンサルティングを行う私たち大阪綜合労務管理事務所が、最新データをわかりやすく解説します。


初任給の水準、全学歴で引き上げが多数派

2025年度の調査結果によると、**全学歴で初任給を引き上げた企業は83.2%**でした。前年の86.8%からはやや減少しましたが、依然として8割以上の企業が待遇改善に動いていることが分かります。

学歴別の初任給の平均額は以下の通りです。

学歴初任給(月額)前年比前年比上昇率
高校卒206,523円+12,907円+6.7%
短大卒221,640円+14,484円+7.0%
大学卒255,115円+15,226円+6.3%
大学院卒273,327円+16,066円+6.2%

大卒では、25万円超え、高卒では20万円超となり、採用競争の激化が初任給水準に直接影響を及ぼしている様子が伺えます。

さらに、製造業では90.4%の企業が全学歴で初任給引き上げを実施しており、業種による差も確認されました。


初任給引き上げの背景には何があるのか?

企業が初任給を引き上げる背景には、いくつかの要因があります。

  1. 新卒採用競争の激化
     少子化の影響で若年労働人口が減少しており、特に大阪府内をはじめ全国の中小企業で人材確保が難しくなっています。
  2. インフレ・物価上昇への対応
     日常生活のコストが上がる中、求職者の生活安定を意識した企業が増えています。
  3. 離職防止と企業イメージ向上
     待遇改善は短期的な採用力強化だけでなく、入社後の定着にもつながります。

吹田市、豊中市、茨木市、高槻市、摂津市のような北摂エリアでも、求人票に「給与水準の高さ」が求職者の目に留まる重要ポイントになっています。


中小企業が取るべき対応策

大企業のように大胆な引き上げは難しいとしても、地域密着型の中小企業は以下のような方法で競争力を補うことができます。

  • 通勤の利便性や転勤なしの安心感をアピール
     吹田市や茨木市、高槻市といったエリアでは、地元からの通勤需要が高く「転勤がない」「通勤時間が短い」という要素が働きやすさにつながります。
  • 非金銭的な福利厚生を充実
     住宅手当、資格取得支援、育児支援など、給与以外の制度を見直し、求職者への魅力を増やします。
  • 働きやすさ・成長環境の可視化
     職場の雰囲気やキャリアアップの実績を情報発信し、「ここで長く働きたい」と思わせる工夫が求められます。

当事務所では、こうした対応に必要な就業規則の見直し、給与規程の設計、労務相談に幅広く対応しています。


【無料相談受付中】人材確保・定着の第一歩は「賃金設計」から

初任給の見直しは、人材確保のための「入り口」であり、同時に「離職防止」の土台でもあります。
大阪府吹田市、大阪市、豊中市、茨木市、高槻市、摂津市で中小企業経営をされている方、採用・人事労務でお悩みの方は、ぜひ一度、社会保険労務士へご相談ください。

大阪綜合労務管理事務所では、地域企業の実情に合った賃金・労務管理をサポートします。

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出典

一般財団法人 労務行政研究所「2025年度 新入社員の初任給調査」
→ https://www.rosei.or.jp/attach/labo/research/pdf/000089050.pdf

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