厚生労働省は、働き方改革の重要施策として「同一労働同一賃金」の考え方を明確に示したガイドラインを公表しました。本ガイドラインは、関係者からの意見、改正法案に対する国会審議内容を踏まえ、さらに労働政策審議会での議論を経て最終的に確定したものです。
公式情報:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000190591.html
ガイドラインPDF:https://www.mhlw.go.jp/content/11909000/001246983.pdf
企業の人事担当者だけでなく、働くすべての人に関わる内容であり、正社員・パート・契約社員・派遣社員など、多様な働き方が広がる現代で必須の知識となっています。
この記事では、最新ガイドラインのポイントを、初めての方でも理解できるようにわかりやすく解説します。
1. 同一労働同一賃金とは何か
同一労働同一賃金とは、雇用形態による不合理な待遇差をなくすことを目的とした仕組みです。
同じ企業内で、
- 同じ仕事内容(職務内容)
- 同じ責任の程度
- 配置変更の範囲(職務の変更可能性)
などが同等であれば、正社員と非正規労働者との差を不合理に設けてはならないとしています。
2. ガイドラインで示された待遇差の判断基準(重要)
ガイドラインでは、待遇差が「合理的」かどうかを判断するために、以下のポイントが整理されています。
● 対象となる待遇
賃金だけでなく、すべての待遇が対象です。
- 基本給・昇給
- 賞与(ボーナス)
- 各種手当(通勤手当・役職手当 など)
- 福利厚生
- 教育訓練・キャリア形成支援
● 不合理な待遇差とは
次のような場合は「不合理」とみなされます。
- 職務内容が同じなのに、明確な理由なく低く設定された基本給
- 同等の成果を求めているのに賞与を支給しない
- 能力・経験の違いでは説明できない手当の不支給 など
待遇差には客観的で合理的な説明が必要となります。
3. 企業が特に注意すべきポイント
1. 就業規則・賃金規程の見直し
待遇差が合理的かどうかを、文書上明確に示せる仕組みにする必要があります。
2. 職務内容・責任範囲の整理
職務の実態を見える化し、比較可能な状態にすることが重要です。
3. 労働者への説明義務
労働者からの求めに応じて、待遇差の理由を説明する必要があります。
4.労働者側・企業側にもメリット
労働者は、自分の待遇が正当かどうか判断しやすくなり、不透明な待遇格差の是正につながります。
企業にとっても、説明責任を果たすことでトラブル予防につながります。
まとめ:ガイドライン確定で企業の対応は待ったなし
今回のガイドラインは、国会審議・関係者の意見・労働政策審議会の議論を経て確定した、非常に実務性の高い内容です。
企業に求められるのは、
- 待遇差の合理性の検証
- 文書・制度の整備
- 労使間の適切なコミュニケーション
などです。
大阪綜合労務管理事務所では、ガイドラインに沿った賃金制度見直し、就業規則の改定、説明資料の作成まで幅広く支援しています。
御社の状況に合わせた具体的なアドバイスも可能ですので、ぜひお気軽にご相談ください。

