2025年の労働力人口は過去最多7,004万人へ

女性の就業拡大と、外国人労働者2,571,037人が支える日本の雇用構造の今後

「人手不足は、いずれ落ち着く」そう考えている経営者の方にこそ、知っていただきたい数字があります。2025年、日本の労働力人口は過去最多となりました。

それでもなお、多くの企業が人手不足に直面しています。この矛盾は、偶然ではありません。

総務省の「労働力調査(基本集計)」によれば、2025年(令和7年)平均の主要指標は、労働力人口 7,004万人/就業者数 6,828万人/雇用者数 6,185万人/完全失業率 2.5%となりました。
数字だけを見ると、日本の雇用環境は安定しているように映ります。しかし内訳を確認すると、労働市場がすでに「多様な担い手」を前提とする構造へ移行している
ことが、はっきり読み取れます。

2025年の労働力人口増加と雇用構造の変化を背景にした日本の都市風景

まずは事実:2025年平均の4指標(総務省)

労働力人口:7,004万人(前年差+47万人)
・男性 3,805万人/女性 3,200万人

就業者数:6,828万人(前年差+47万人)
・男性 3,702万人/女性 3,126万人(増加の大半を女性が占める)

雇用者数:6,185万人(前年差+62万人)
・男性 3,306万人/女性 2,879万人

完全失業率:2.5%(前年差同率)
・男性 2.7%/女性 2.3%(女性は前年差▲0.1pt)


女性の活躍が「雇用の量」を実際に押し上げている

2025年は、就業者数の増加(+47万人)のうち、女性が+44万人と増加の中心を担いました。
女性の就業率は55.1%(前年差+0.9pt)、「女性の労働力人口比率も56.4%(前年差+0.8pt)」へ上昇しています。

つまり「女性活躍」は理念やスローガンではなく、「統計上、男女比較に関係なく日本の雇用を現実に支えている“実体”」だと言えます。


外国人労働者は2025年10月末で2,571,037人(過去最多)

ここに、厚生労働省が公表した
「外国人雇用状況」の届出状況(令和7年=2025年10月末時点)を重ねると、労働供給の姿はさらに明確になります。

外国人労働者数は2,571,037人(前年差+268,450人)で過去最多、外国人を雇用する事業所数も371,215所と過去最多を更新しました。

重要なのは、これを総務省の労働力人口(7,004万人)に単純合算しないことです。
定義や対象が異なるため、実務上は「雇用の裾野、特に現場の担い手を押し上げている要因」として捉えるのが適切です。

在留外国人は2025年6月末で3,956,619人(過去最多)

参考までに、出入国在留管理庁が発表した
「在留外国人統計」(令和7年=2025年12月末時点)をみると、在留外国人は、3,956,619人、総在留外国人は4,748,593人となっており、実質は400万人を超えている状況がみてとれます。前述の外国人雇用状況は、基本、ハローワークに届出があるものが集計されているので、さらに経営者や週20時間未満などの届け出をしていない在留外国人を含めると実際の外国人就労者者は、300万人を超えているでしょう。つまり、国内の企業などに雇用されている外国人は4.16%で24人に1人、就業者でみると少なめに見積もっても約5.1%で20人に1人と在留外国人が力となっていることが読み取れます。ここで考慮すべきことは、このまま増加し続けるのか、また、長期に渡って日本に留まる可能性がどこまであるのか、ということです。


見落としてはいけない年齢構成──10年後を左右する数字

2025年の労働力人口統計を示す図解(女性・高齢者・外国人雇用の増加)

2025年時点で、15~24歳の労働力人口は603万人にとどまる一方、55歳以上の労働力人口は1,146万人と、若年層のほぼ2倍に達しています。この構造は一時的なものではなく、今後10年を見据えると、現在の55歳以上の多くが65歳以上となり、就労継続が難しくなる層が確実に増えることを意味します。

一方で、15~24歳の労働力人口が大きく増加する見通しはありません。
10年後、自然に人手が補充される前提は、すでに成り立たないのです。


結論|2026年は「分岐点」。勝ち筋は採用数ではなく運用力

2025年の労働力人口は、若年層、男性・女性・高齢者・外国人労働者の区別に関わらず、就業によって量としては維持されています
しかしその内実は、人材構成が大きく変化し、運用の多様性が急速に高まっている状態です。

これからの経営で問われるのは、「どれだけ採るか」ではありません。
若年層、男性、女性、高齢者、外国人、、、

関わる人が無理なく定着し、戦力として働き続けられる制度と現場運用を構築できるか
それが、10年後も事業を続けられる企業と、そうでない企業を分ける決定的な差になります。

経営者である私たちは、人的資源に対し、どのような舵取りをするか。

統計は静かですが、はっきりと示しています。


2026年は、労働力人口の「結果」を見る年ではありません。

次の10年をどう迎えるかを決める「分岐点」です。

問われるのは、採用数ではなく、

多様な人材が無理なく定着し、戦力として働き続けられる運用力。

この舵取りができるかどうかが、

10年後も事業を続けられるかどうかを分ける決定的な差になります。


出典

・総務省統計局「労働力調査(基本集計)2025年平均結果の要約」労働力調査 労働力調査(公表資料、時系列結果など) 長期時系列データ 基本集計 | ファイル | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口

・厚生労働省「『外国人雇用状況』の届出状況まとめ(令和7年10月末時点)」「外国人雇用状況」の届出状況まとめ(令和7年10月末時点)|厚生労働省 

・統計で見る日本・在留外国人統計 在留外国人統計(旧登録外国人統計) 在留外国人統計 月次 2025年6月 | ファイル | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口

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